キングダム芸人をマーケティング視点で分析してみた

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今、マンガ「キングダム」が急激に売れているのをご存知ですか?

5月28日に放送されたアメトークのキングダム芸人。放送直後からキングダムを求める人が続出し、町の書店でキングダムが品切れ状態になるという事案が続発。Amazonでは、1巻から最新刊までのセットが定価以上の値で売られるという事態にまで発展しました。
と、書いている私もキングダム芸人に影響を受けたうちの1人で、現在、キングダムにハマりまくっていますw(18巻まで読み終わりました。このマンガ、本当に面白いです。)

ところで、なぜここまで多くの人が「キングダムを読みたい」とかき立てられたのか?
現在、通販番組を制作しているディレクターの立場から、その原因を分析してみたところ、キングダム芸人の回では様々なセールス手法が使われていりことがわかりましたんで、ちょっとまとめておきます。

番組の流れ

まず、ザザッと内容をおさらいします。
出演者には、ケンコバ、サバンナ高橋、小島瑠璃子などが「キングダム芸人」として登場し、キングダムのことを全く知らないオードリー若林、中川家礼二などが話の聞き役として出演していました。

番組の展開としては、まず、作者・原泰久についての紹介から始まり、あの天才漫画家・井上雄彦の元でアシスタントをしていたという経歴が紹介されました。この事実に対してケンコバは「天才が天才の元で修行した」と表現します。

そして、このマンガは秦の始皇帝をモチーフにした内容であることと、そこに登場する個性豊かな登場人物たちが紹介されます。
が、キングダム好きなケンコバや、こじるりたちはキャラクターの紹介だけにとどまらず、ストーリー展開についても語りだし、“それ言っていいの!?原さんの許可とれてんの!?”と思わずにはいられないトークを繰り広げます。例えば、めちゃくちゃ強い「王騎」という将軍がいるのですが、その王騎が途中で死んでしまい、王騎が使っていた槍を主人公が引き継ぐというストーリーを暴露しちゃいます。そして、めっちゃくちゃ泣けると感想を述べます。しかし、なぜ泣けるのかは言えないと、意味深な感じで、肝心なところは伏せていました。

さらに、ケンコバが、自分がキングダムにハマっていった時のエピソード(ムーディー勝山に「キングダム」をオススメされ、第1巻を読み始めるとあまりに面白かったため、深夜にも関わらずタクシーを走らせて続きを買ったというエピソード)を紹介します。そんなケンコバが、とにかく第1巻を読んだら絶対にハマる、第1巻はそれくらい面白いんだと熱く熱く語ります。

番組後半では、キングダムを知らないオードリー若林が別室で第1巻を読み始め、その様子をスタジオにいるみんなでモニタリングします。すると、誰の目にも明らかなくらいにぐいぐいハマっていく若林の表情が映し出されます。読み終わって感想を聞かれた若林は、ハッキリと「めちゃくちゃ面白い」と述べます。

以上、ざっくりとですが番組の流れを書きました。

購買意欲をそそる要素が満載

権威付け

まず、井上雅彦氏の元で修行したというエピソード。これは、原泰久氏に泊を付ける効果がありました。いわゆる「権威付け」です。井上氏は1億2千万部の販売を誇るスラムダンクの作者ですから、まさに天才。その天才の元で修行したという事実が、原氏の価値を高めています。
ケンコバさんの「天才が天才の元で修行した」という表現が絶妙です。

ティザー効果

キャラクター紹介のくだりで、王騎が死んじゃうことを言ってしまい、“すごく泣けるシーンだけど、なぜ泣けるのかは言えない”という箇所。これは、ティザー効果、簡単に言うとチラ見効果が働いてます。知らされないからこそ知りたい、見えないからこそ見たいという心理ですね。

ハードル下げ

ケンコバさんが、第一巻を読めばキングダムの面白さが分かると熱く語る箇所。これは、「ハードル下げ」です。今、キングダムは38巻まで販売されていますが、もし、38巻全部読まないとキングダムの面白さは分からないと言われたら、がぜん読む気は失せますよね?一方、第1巻だけでキングダムの面白さが分かると言われれば、試しに読んでみようかなと思います。「これだけすれば良い」と、行動に対してのハードルを下げられたから、これほどまでに第一巻が売れたのでしょう。

実証

オードリー若林さんの別室で第一巻を読み、ぐいぐいハマっていくのは、まさに「実証」です。通販番組で包丁を売る時、言葉でいくら「この包丁は切れ味バツグンです」と言っても説得力は対してありません。それよりも、実際に骨付きの鶏肉をバツバツ切ってみせる方が、はるかに説得力があります。それと同じ効果が、若林さんの読書シーンにあった訳です。

お客様の声

そもそもキングダム芸人という企画は、キングダムが好きな人達、つまり「お客さんの声」を延々紹介するという内容です。もし、作者の原泰久さんや出版社の人が出てきて、「キングダムは面白いよ〜!」といくら熱く語っても、ここまでの反響はあり得なかったでしょう。やはり、お客さんであるキングダム芸人たちが語ったからこそ、視聴者の心に突き刺さったのです。

以上、キングダム芸人をマーケティング視点で分析していました。

いや〜、やっぱりキングダム、そしてアメトークは面白い。
共に、みたことの人は、是非一度、みてみることをオススメします!

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