旅行者の意思決定にどうすれば関われるか?Googleデータまとめ
今回は、動画に直接関係する内容ではありません。
様々なデータを紹介してくれる「think with Google」から、スマホを始めとしたモバイルデバイスと旅行に関する面白いデータが発表されてます。
その中から、特に興味深いなと思える箇所を抜粋し、簡単にまとめてご紹介したいと思います。
旅行に起こる4つのモーメント
2016年度第一四半期、モバイルデバイスからアメリカ旅行サイトへのアクセスはどれくらいかというと、40%だそうです(まだ半分いってないんですね)。
そして、Googleの記事では、旅行に行きたいと思ってから、実際に旅行するまでのプロセスを4つの瞬間に分けています。
1.旅がしたくなる瞬間
2.プランを立てる瞬間
3.予約をする瞬間
4.経験することにわくわくしている瞬間
では、それぞれのフェーズごとに、興味深い情報をお伝えしておきます。
旅がしたくなる瞬間
この段階ではほとんどの人が、宿泊先やどの交通手段を使うかを決めていません。実際、観光旅行者の78%は、旅行をしようと思った時点ではどの航空会社を利用するか未定で、82%はどの宿泊先に予約するかを決めていません。
未定なのは交通機関や宿泊先だけでなく、行き先すら決まっていないということも少なくありません。旅行に行こうと思い立った段階では、3人に1人が行き先を特に決めていないそうです。
実は、”旅行に行くことは決めたけど、それ以外は何も決まっていない”というこのフェーズこそ、旅行業者が自社をアピールする最高のタイミングだと記事には書かれていおり、この初期段階で消費者が必要とするのは、旅行への思いを高めてくれつつ、選択肢を絞るのに役立つコンテンツだと述べられてます。
そして、旅行とモバイルデバイスとの関係で、ご紹介すべき情報としては、、、
・行き先に関する検索の60%は、モバイルデバイスから行われている。
・モバイルデバイスではビジュアルに訴えるコンテンツが重要。目的地はどんなところなのか、旅行中どこを見て回ればいいのかが一目で分かるコンテンツであることが大切。
行き先が決まったら、スマホで情報を得ようとする人は多く、そういう人たちに向けて、Instagramに乗せるような、見た目が良い写真をガシガシ用意しなければいけないということですね。
またこの段階では、写真と同様に動画も重要な役割を果たしていると書かれています。
・旅行関連の動画を観ている人の64%は、旅行を計画中であり、さらにその5人中3人が、利用業者・行き先・アクティビティを絞るのに、動画を参考にしている。
・そのような動画を多くの人がスマートフォンで観ており、人気の旅行関連動画の再生時間のうち、約3分の2がモバイルデバイスで
視聴されている。旅先を決める段階では、スキマ時間にスマートフォンを取り出し、旅の情報を得ようとしている。
そして、どのような旅行関連の動画が人気かというと、「旅ブログの動画」だと書かれています。実際に何かを体験したり、感想を述べたりする動画ですね。
しかし、旅ブログ動画のうち、旅行業者が作成した数は14%足らずで、残り86%は一般ユーザーによる動画だとうデータがあり、Googleの記事には、「旅行業者はこれを活かさない手はない」と書かれています。
記事には、マリオットホテルズの成功例が挙げられています。ご興味の有る方はこちらのチャンネルをご覧ください。
https://www.youtube.com/user/MarriottHotels
プランを立てる瞬間
このフェーズの記事で目に止まったのは、次の2点。
・スマートフォンを持つ3人に1人以上の旅行者が、スマートフォンでリサーチする時に、新たな旅行代理店を見つけている。
・スマートフォンを利用する70%の旅行者は、スマートフォンで旅行に関するリサーチをしたことがある。
予約する瞬間
旅行に行こうと思い立ってから、旅に関する情報を探すフェーズまで、スマホを利用している人の多さが分かりました。そして、予約する段階ではどうかというと、、、
・観光旅行者の31%、ビジネス旅行者の53%が、スマートフォンで旅行の予約をしている。
スマートフォンで予約する人の割合は、ビジネス旅行者では半数を越えていますが、観光が目的の旅行者では、70%近くの人がスマートフォン以外で予約しているんですね。
観光旅行者の大半、特に、個人旅行者は、パソコンで予約しているそうです。
つまり、旅行に関する情報収集はモバイルデバイスで行い、実際に予約の段階になると、パソコンを使う人が多いということです。実際、次のようなデータが記載されています。
・観光旅行者の94%が旅行を計画し、あるいは予約する時に、使うデバイスを切り替えている。
このことがなぜ起きるかと言うと、「本当に良い買い物が出来ているか?」「正しい意思決定できているか?」というような不安が、モバイルデバイスで予約することに起きるからです。
Googleの記事によると、、、
・パソコンで得られる情報量と同じくらいに、スマートフォンでも見つけられると自信のある観光旅行者は、わずか23%しかいない。
・航空券をスマートフォンで買い求めた観光旅行者のうち、3分の2は、パソコンで価格のダブルチェックをしている。
・ダブルチェックした人の50%が、パソコンで見つけた方に変更している。
これは自分の身に置き換えると分かりますよね。画面の大きさが違いますから、一度に得られる情報量はやっぱりパソコンの方が多いですし、スマホの場合、間違ったボタンを押してしまいそう、というような不安も出ています。
そこで、顧客が快適に予約できるようにするために必要なのは、次の2点と書かれています。
・ペナルティなしにキャンセルができる。
・ベストプライスの提供を保証。
また、スマートフォンで旅行を検討している人のうち、3人に1人以上は、予約のため、あるいはもっと情報を得るために電話をしているというデータがあり、そこで、クリックツーコールボタン(電話ボタン)を設置することも大切でと書かれています。
経験することにわくわくしている瞬間
このフェーズの記事で目に止まるのは、次の通りです。
・およそ10人中9人の旅行者が旅行中、旅行会社からの旅先の情報を求めている。そして、旅行者の67%は、旅行中に役立つ情報をシェアしてくれた旅行会社をまた利用したいと感じている。
・旅行者の85%は旅先に着いて初めて、現地での予定を決めている。
・旅行者の53%は、まだ行ったことのない場所だから、という理由で旅行先を決める。また、旅行者のわずか18%しか同じ場所を選ばない。
現地についてから何かを探す時、GoogleMapを使う人は非常に多いでしょう。お店やホテルの場合、GoogleMapに情報をしっかり盛り込むことは、必要不可欠です。
ザザッとですが、有益な情報をもたらせてくれる「think with google」から、目に止まった情報をお伝えしました。このデータを元に、御社のマーケティングに役立ててください。