会社の活動・想いを
ストーリーにして
地元の人々に伝える。
新聞配達だけでなく、さまざまな活動に携わる新聞配達会社。
その活動や想いをストーリーにして地元の方々に伝えました。
制作内容 | 企画・構成/撮影・撮影ディレクション/編集/BGM選曲 |
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クライアント | 横山新聞舗 |
制作期間 | 撮影2日/ 打ち合わせから納品まで約4ヶ月 |
参考予算 | 80~90万円 |
活用媒体 | イベント時販売用DVD、SNSなど |
課題・ご相談内容
紙媒体で求人募集を実施しても、なかなか人が集まらない。
Making Story メイキングストーリー
真の課題を見出す
慢性的に人手不足に悩んでいた横山新聞舗さま。採用活動に動画は有効という噂を聞き、動画作成を決意され、弊社に連絡がありました。複数回に渡ってヒアリングを重ねていくと、人手不足解消という課題だけでなく、「新聞配達以外で行っている地域活動を、地元の人たちに知って欲しい」「既存スタッフのモチベーションや仕事に対する満足感を高めたい」という望みをお持ちだということが見えてきました。
そこで、本業の新聞配達以外に行っていた、「防犯腕章を付けて町の安心・安全みまわり活動」「お年寄りの困りごと解決サービス」など、横山新聞舗さまが行っているさまざまな地域活動を地元の人々に伝えることが問題解決の糸口になると判断しました。
最適な表現方法を見出す
さまざまな地域活動の事実を、どのような手法で動画にまとめるか?
こういう場合、よくある手法はインタビュー動画、もしくは、ナレーションで説明するやり方です。しかし、それではダメです。横山新聞舗さまの魅力の根底にあるのは、淀川区で生まれ育った横山社長の淀川区への想い。その想いを横山社長自身が語ったら白々しくなります。ナレーションで説明したとしても、所詮、社長の代弁者にしか見えないため、第三者が語らなければ伝わりません。
第三者として考えられたのは、スタッフ・顧客・取引先・地域活動の仲間など。しかし、彼らは全員、一定期間の横山社長しか知りません。横山社長の全てを知っている第三者でないと、社長の淀川区への想いを充分に語ることができないと思いました。そこでとった手法が、横山新聞舗という会社を擬人化して語らせる方法でした。
横山新聞舗さまは先代社長が作った会社。40年以上ずっと同じ場所で営業を続けていて、2代目である横山社長のことを赤ちゃんのときから知り、町のこともよく知っている。だからこそ「会社」は語り手としてうってつけの存在でした。また、擬人化にすることで主観的に語れるため、単なるナレーションとは違う魅力を出すことができたと思います。
動画は作って終わりではダメ
ターゲットである地元の方々にどうやって動画を見てもらうか?動画の広がりに関しても弊社で支援させていただきました。
実は、横山新聞舗が行っている地域活動の1つに、ベートーヴェンの第九を1000人で合唱する「1千人の第九」というイベントがあります。横山社長が2004年に立ち上げ、多くの人の助けを得ながら毎年年末に開催するこのイベントが、ちょうど10週年を迎えようとしていました。そこで、参加者の多くが購入する「イベント記録DVD」にCMとして動画を入れることにしました。
また、「淀川区」「アルバイト」「就職」「新聞配達」のキーワード検索で上位表示するように設定してYouTubeに掲載。さらに、動画へ飛べるQRコードをプリントしたスタッフ募集の折り込みチラシを作成し、地域に配布していただきました。
このほか、ナレーターの選考も動画の広がりを考えて決めました。実は、横山新聞舗さまで働くバイトさんのなかに、声優を目指している学生さんがいました。ならばと、彼にナレーションを担当していただくことに。予算が無かったということもありますが、横山新聞舗さまで働くバイトさんがナレーションを読んだとなれば、そこから新たなストーリーが生まれ、動画が広がっていくと思いました。
その他、店頭に設置したモニターで動画を流し、道行く人に見てもらえるようにもしました。
当初の目的以外の果実も
動画を作成した後、結果はすぐに合わられました。まさに動画を見て横山新聞舗さまで働きたいと思ったという人が現れました。
現在、横山新聞舗さまは同業他社に吸収合併され、今は存続していません。実際どれだけリクルートに役立ったのか具体的数字はわかりませんが、当時、動画を創ったことで社内の雰囲気がよくなったとおっしゃっていただきました。動画によって、自分たちの行っていることが地域のためになっているのだと改めて認識でき、仕事に対する意識が高まったのだと思います。